オリバー・シーバーの写真集『アルバム』には、さまざまな状況で撮影された人物のポートレートが含まれています。これらのポートレートはその後、新しい空間に挿入されるために抽出されました。焦点は、描かれた人物の姿と、実際の彫刻のような錯覚にあります。
この写真集『アルバム』のシリーズでは、オリバー・シーバーは街で作業をし、さまざまな状況で人物のポートレートを撮影し、それらをその状況から切り取って抽出しました。その結果は、切り取られた人物を異なる空間に挿入するデジタルコラージュとなっています。例えば彼のシリーズ『イマジナリー・クラブ』とは異なり、今回は顔に焦点を当てるのではなく、描かれた人物の姿に注目しています。人物の動き、カメラが動きを捉えた瞬間、明確に示されていない状況、そして体の動きがほぼ「凍った」ような非現実的な彫刻として表現されています。彫刻と写真の関係は、彼にとって常に大きな関心の対象でした。写真は、実際の彫刻の錯覚を与えることができ、二次元の写真の世界の中で三次元の物体の印象を与えます。
Pb., 22 x 26,5 x 1 cm, 124 foldout pp., 66 color ills., digital offset print on Munken natural paper, stapelbound, Ltd. to 100 numbered copies